【神戸】土木設計の単価に影響する要因
神戸の土木設計単価|価格設定の仕組みと影響要因を解説
土木設計の単価は、技術者の労務費や経費だけでなく、プロジェクトの規模や複雑さ、地域特性など、様々な要因によって変動します。
神戸市では「土木工事標準積算基準書」を公開し、標準的な単価の目安を提供していますが、最終的な価格は発注者と受注者との交渉で決定されます。
こちらでは、土木設計の単価がどのように決定されるのか、その仕組みや影響を与える主要な要素について、神戸市の基準書の内容も踏まえながら分かりやすく解説します。
土木設計における標準単価とは?

土木設計の業務委託費用を算出する際に、基準となるのが「標準単価」です。標準単価は、公共事業においては、発注者である自治体などが定めた基準に基づいて算定されます。神戸市の場合、「土木工事標準積算基準書」に基づき、設計費用が算出されます。
標準積算基準書には、様々な設計業務の標準単価が掲載されています。例えば、道路設計、橋梁設計、河川設計など、それぞれの分野ごとに単価が設定されています。
標準単価は、設計業務に必要な技術者の労務費、その他経費(旅費交通費、事務用品費など)を考慮して算定されます。
神戸市では、毎年4月1日に土木工事標準積算基準書、土木工事資材単価表が更新されます。
項目 | 内容 |
---|---|
基準 | 土木工事標準積算基準書 |
更新日 | 毎年4月1日 |
公開場所 | 神戸市市政情報室(市役所1号館18階) |
備考 | 閲覧のみ可能(貸出不可) |
ただし、掲載されている単価は市場の取引の実態を調査した結果を反映したものであり、個々の見積や取引の価格を拘束するものではありません。
土木設計単価を左右する要因

土木設計の単価は、大きく以下の基本要素によって変動します。
土木設計単価に影響する要因
工事の種類と規模
道路、橋梁、トンネル、上下水道など、工事の種類によって必要な専門知識や技術、工期が異なり、単価も変動します。また、規模が大きくなるほど、管理コストや資材調達費用が増加するため、単価も上昇する傾向があります。小規模な擁壁設計と大規模な橋梁設計では、必要な人員や期間が大きく異なるため、単価も比例して変動します。
設計の難易度
地形や地質の複雑さ、周辺環境への配慮、特殊な技術の要件など、設計の難易度が高いほど、専門性の高い技術者が必要となり、単価も高くなります。例えば、軟弱地盤対策や、高度な構造計算が必要な場合は、専門家への依頼費用などが加算されます。
地域特性
神戸市を含む兵庫県では、地域特有の気候条件(例えば、地震や台風など)や地質、法規制などを考慮する必要があります。これらの地域特性が設計に影響を与え、単価にも反映されます。例えば、六甲山系の地すべり対策が必要な地域では、地質調査や特殊な工法の検討が必要となり、単価が上昇する可能性があります。
技術者の経験と専門性
経験豊富な技術者や特定の専門分野に精通した技術者は、高い単価で取引される傾向があります。特に、高度な解析技術や特殊な設計ソフトウェアの知識を持つ技術者は、希少性が高いため、単価も高額になる可能性があります。
最新の技術動向
土木設計の分野では、常に新しい技術や工法が開発されています。これらの技術を導入することで、工期短縮やコスト削減が可能になる場合がありますが、初期投資や技術者の育成費用などが発生し、単価に影響を与える可能性があります。
兵庫県の土木工事標準積算基準の改定事例(令和3年5月1日)
兵庫県では、令和3年5月1日に土木工事標準積算基準が改定されました。この改定は、土木設計単価に直接的に影響を与えるため、その内容を理解しておくことは重要です。
下水道工事
老朽化した下水道の更生工法による改築工事の増加を受けて、「下水道(4)工事」が新設されました。これに伴い、下水道工事全体の単価が見直され、より実態に即した価格設定が可能となりました。
地域補正
現道上工事や市街地工事といった、交通への影響や運搬費・安全費などが割高になる工事については、地域補正の適用条件等が見直されました。これにより、都市部における工事の単価がより正確に反映されるようになりました。
共通仮設費率・現場管理費率
下水道工事、コンクリートダム工事、機械設備工事等において、共通仮設費率と現場管理費率が改定されました。これらの変更は、工事全体の費用に影響を与え、結果として設計単価にも影響を及ぼします。
市場単価
橋梁用伸縮継手装置設置工に関しても、市場単価が適用可能な装置一覧の改定が行われました。特定の資材の価格変動が、設計単価に反映される仕組みが明確化されました。
上記のように、土木設計の単価は、様々な要因が複雑に影響し合って決定されます。
価格だけでなく、設計事務所の技術力や実績、コミュニケーション能力なども考慮し、総合的に判断することで、最適なパートナー選びにつながります。
設計単価が決まる仕組みや単価に影響する主な要素
土木設計の単価がどのように決定されるのか、その仕組みと主な影響要因について詳しく解説します。神戸市が公表している「土木工事標準積算基準書」の内容も踏まえながら、単価の構成要素や変動要因を理解することで、より適切な価格で土木設計を依頼するための判断材料を提供します。
設計単価が決まる仕組み
土木設計の単価は、一般的に以下の要素を積み上げて算出されます。
直接人件費
設計担当者の技術力、経験年数、作業時間に基づいて計算されます。経験豊富な技術者や専門性の高い技術が必要な場合は、単価が高くなる傾向があります。
直接経費
設計に必要なソフトウェア使用料、印刷費、交通費、現地調査費用など、設計業務に直接的にかかる費用です。プロジェクトの規模や特性によって大きく変動します。
間接経費
事務所運営にかかる人件費、光熱費、通信費、家賃など、設計業務以外にかかる間接的な費用です。これらは一定の割合で各プロジェクトに配賦されます。
利益
企業の収益となる部分で、企業の経営状況や競争環境、プロジェクトのリスクなどを考慮して決定されます。
神戸市では、「土木工事標準積算基準書」が公開されており、設計単価の算定に活用されます。この基準書は、市場の取引実態を反映したもので、毎年更新されます。ただし、これはあくまで参考値であり、個々の見積もりや取引価格を拘束するものではありません。最終的な単価は、発注者と受注者との交渉によって決定されます。
単価に影響する主な要素
設計単価に影響する主な要素は以下のとおりです。
プロジェクトの規模と複雑さ
大規模で複雑なプロジェクトは、より多くの時間と労力を要するため、単価が高くなる傾向があります。
技術者の専門性と経験
専門性の高い技術や豊富な経験を持つ技術者が必要な場合は、人件費が高くなり、結果として単価も上昇します。
工期
短納期の場合は、より多くのリソースを投入する必要があり、単価が高くなる可能性があります。
地域的な要因
地域によって人件費や物価が異なるため、単価にも地域差が生じます。
競争環境
競争の激しい地域では、単価が抑えられる傾向があります。
神戸の土木設計|単価の仕組みと価格設定
神戸の土木設計の単価は、工事の種類・規模・難易度、地域特性、そして設計事務所の技術力など、複数の要因が複雑に絡み合って決定されます。
神戸市が公開している「土木工事標準積算基準書」は、単価算出の重要な参考資料となりますが、記載されているのはあくまで標準的な単価であり、実際の価格は変動します。兵庫県では、令和3年5月に土木工事標準積算基準が改定され、下水道工事や現道上工事などへの影響も出ています。
見積書の内容も詳細に確認し、納得した上で契約を締結しましょう。これらのポイントを踏まえることで、神戸で質の高い土木設計サービスを適正価格で受けられます。
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会社名 | 扇コンサルタンツ株式会社 |
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本社住所 |
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大阪支店 |
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三田営業所 |
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姫路営業所 |
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HP | https://www.ougi.co.jp/ |
登録部門 |
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有資格者 | 技術士 / RCCM / 1級土木施工管理技士 / 測量士 / 測量士補 / 地質調査技師 / 橋梁点検技術者 / 准橋梁点検技術者 / 河川点検士 |